定年後も頼られる!?再雇用、再就職に強い人材になるには
60歳以上の7割超が就労意欲を持つ時代
定年退職という人生の大きな節目が近づくと、気になるのは老後の過ごし方ですね。「年金だけでは生活が不安」「健康なうちは働いて社会参加したい」そう考えている方も多いのでは?
事実、内閣府の発表により、60歳以上の高齢者の7割超が就労意欲を持っていることが明らかにされています。働きたいシニアはもはや多数派。定年後の生活が、変わりつつあります。
シニアの再就職、武器となるのは何でしょうか? 「前職で築き上げた実績や、大手企業の立派な肩書きがあれば有利に違いない」そんな答えが浮かんだ方は、ちょっと要注意かもしれませんよ。
こんな考えはNG、再就職を阻むキケンな発想とは!?
就労人口の減少に伴い、ミドルシニア活躍中と謳うアルバイト求人や中高年を対象とした派遣登録会社は増加傾向にあります。高年齢者雇用安定法改正により、企業側に65歳までの就労継続希望者を受け入れることが義務付けられたため、長年勤めた職場に継続雇用されるケースも選択肢に挙げられますね。
定年後も仕事を続けていれば、一世代年下の社員に指示をあおいだり、雑用を頼まれたり、かつての部下のサポート役に回るなどの局面が必ず訪れます。そんなとき、年長者であることやかつての役職をかさにきた「上から目線」は絶対にNG。どれほど経験豊富で能力が高くとも、和を乱す人間だと認識されたら居場所はたちまちなくなってしまうでしょう。
仕事を選ぶ、横柄な受け答え、批判的な言動。「上から目線」の発想が招くこれらの態度は、職探しの段階からにじみ出て、採用の機を遠ざけているかもしれません。コンサル業や大手の求人、専門職ばかりにこだわらず、ハローワークや検索サイトで地道な情報収集から始めれば、得られるものも多いでしょう。
求められる人材になる、たったひとつの方法
新しい勤め口を探すにせよ、なじみの職場に籍を置くにせよ、働くシニアが忘れてはならないポイントがひとつあります。それは、目線を低くすること。
笑顔で周囲に接し、率先して雑務を請け負うようなシニアスタッフは、いるだけでチームの雰囲気をなごませます。周囲と協調する姿勢を通じて、前歴に縛られない柔軟さと社会人としての客観的な視野を持っていることを示せるでしょう。それはそのまま、仕事に対する意欲と能力の証明ともなります。
還暦祝いには健康長寿を慶ぶとともに、生誕時に帰る再出発という意味合いもあります。人が何の飾りもつけずに産まれてくるように、引退後という再出発のとき、問われるのは過去の肩書きではなく、素のままの人柄です。
上から見下ろすよりも低い目線で人に寄り添い、こつこつと役割を果たしていきましょう。気づけばいつしか周りに人が集まる、頼りにされる引っ張りだこな人材となっているかもしれませんよ。
最新更新日 2018.06.09