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人生100年時代で、仕事とお金の常識はこう変わる! 出口治明トークイベントレポート(後編)

ライフネット生命創業者の出口治明氏を招いて開催したキネヅカのオープニングイベント「人生100年時代の仕事とお金のこと」。後編では質疑応答の様子をレポートします。みなさんが気になる仕事やお金や人生のあれこれについて、出口氏はテンポよく答えていきます。

前編記事はこちら→「人生100年時代で、仕事とお金の常識はこう変わる! 出口治明トークイベントレポート(前編)」

目次

仕事、お金、結婚、日本の将来…、お悩み一刀両断

事前によせられた質問

寿命100年時代、将来のためにまず、なにからはじめたらよいですか?(20代 男性 会社員)

出口
好きなことをやるしかないでしょう。「クレイジーorダイ」という言葉があるけれど、好きなことをできないのなら死んだ方がマシです。好きなことをやるに決まっています。僕が20代で好きなことがまだ見つかっていないなら仕事を一所懸命やるでしょう。

保険には加入したほうがいいですか?(20代 男性 会社員)

出口
すでに説明しましたが、独身なら就業不能保険だけでいいです。病気やケガで働けなくなったときに生活費をサポートしてくれる保険ですから、極論すればこれ以外はいりません。

賃貸と持ち家、どちらがいいですか?(20代 男性 会社員)

出口
800万戸の空き家があり、人口が減る中で不動産価格が上がると思いますか? 人口が増えて、経済が右肩上がりのときは持ち家がよかったでしょう。価値観の問題ですが僕が20代なら賃貸を選びます。

ホワイトボードを使いわかりやすく説明する出口氏。

出口さんのバイタリティの源泉を教えてください!(20代 男性 会社員)

出口
寝て食べることですね。僕はロングスリーパーなのでガンガン寝ます(笑)。

40代になり仕事中心の生活に疑問を持ち、生きることをもっと楽しもうと思います。こんな私にオススメの本はありますか?(40代 男性 役員・経営者)

出口
山ほどありますが、一冊なら『答えのない世界を生きる』を勧めます。小坂井敏晶先生の本です

政治や企業などは年功序列で若者の声が実社会に届きにくい風潮があります。どうすればよいですか?(20代 男性 会社員)

出口
文句を言う前に選挙の投票率を70%、80%に上げること。そこに尽きると思います

会場からの質問

旅をするにあたって、出口さん流の楽しみ方を教えてください。

出口
僕は寝ることと食べることにしか興味がないんです。現地の人がなにを食べているのかとても興味があります。その国のマーケットを見て、品数が豊富で安かったら政治が上手く行ってるなと思う。ベルリンの壁が壊れる前の東側諸国にはなにもなかったですね。マーケットが一番おもしろいです

世界を旅して印象に残っている場所、おすすめの場所を教えてください。

出口
恋人と行くならイタリアのラヴェッロです。理由はグーグルで画像検索をしてください(笑)。ひとりで行って、いろんなことを考えるならエルサレム。狭い旧市街に3つの宗教の聖地がありますから。世界最強のイスラエル軍が守っているので東京よりも安全です(笑)。

今の日本が抱えている婚姻についての課題などがあれば教えてください。

出口
世界の中で日本だけ婚姻が歪んでいるんです。G7で見れば、欧米は初婚よりも第一子を授かる年齢の方が低い。日本は逆で、第一子を授かる年齢の方が、初婚年齢よりも高くなっています。法律婚をせず赤ちゃんを産んだ女性に対して『だらしない!』とか余計なことを言ってしまう人間がいることが婚姻の歪む原因です。次に、これも日本だけの現象ですが、20歳を超えても親と子がいっしょに暮らしている。こんな動物はいません。家を追い出された若者はパートナーを見つけて、いっしょに住もうと考えるようになる。日本社会のこういった面が結婚を困難にしていると思います。一番いい解決方法は、まず家を出て、次に機会があればどんどん合コンに参加することです(笑)。

移民についてどう考えていますか?

出口
日本は移民がつくった国です。日本人は、4万年弱前に朝鮮からやって来た人々、その数千年後に沖縄経由で来た人々、さらに数千年後に北海道経由で来た人々に大別されます。遺伝子的に見れば日本は多民族国家です。でも、明治以降に単一民族国家というイデオロギーをつくってしまった。長期的に見たら、外部から人が入ってこなくなった地域は栄えません。日本のように男女の格差が大きい社会で移民を受け入れれば、第3の序列ができてしまい社会の軋轢を生むでしょう。まず、男女差をなくしてから段階的に移民を受けいれるようにするべきです。それが社会の安定に役立つでしょう。

さまざまな質問が相次ぎ、会場は白熱した雰囲気となりました。質疑応答後の懇親会には出口氏も参加して、名刺交換や写真撮影などを行いました。

参加者アンケートでは9割弱の参加者が「65歳以上でも働きたい」と回答

今回のトークイベントについて、アンケートの結果ではなんと98%の方が「大変よかった」または「よかった」と答え、「65歳以上でも働きたい」と答えた方は88%にのぼりました。

参加者の年代を見ると最も多かったのが30代で29%、以下20代が23%、40代が22%と続きます。若い年代の参加者が多いのは、将来への不安が多いことの表れでしょうか。上は50代、60代はもちろん、70代の方もいらっしゃいました。性別を見ると男性が59%、女性が41%。職業は会社員をはじめ、役員・企業経営者、自営業、公務員、主婦など多岐にわたっています。限られた告知のイベントでしたが、幅広い世代、職業の方に参加していただけました。

年代を教えてください

性別を教えてください

ご職業を教えてください

今回のトークイベントはいかがでしたか?よろしければ理由なども具体的に教えてください

  • 身近に詳しく教えてもらえる人がいなかったので分からなかった疑問が少し解消された。仕事の生産性について納得した。
  • シニア向けの内容かなと思っていたが全年代的に参考になる内容だった
  • 理路整然とした話で、確かにとしか思えなかった。つまりはタテヨコ数字で知識を得ておくことで正しい判断ができると分かった
  • そんなに心配しなくても良いのか!と、前向きな気持ちになれました。エビデンスの力すごいです。

人生100年時代を見据えて、知りたいことはなんですか?よろしければ理由なども具体的に教えてください。

  • 健康:特に健康はすごく気になります。元気でいないと楽しく働けないので
  • 仕事:仕事の生きがいを見つけたい、やりたいことで生活していける方法を知りたい
  • 人とのつながり:仕事以外の人とのつながり、必要ですよね。でも仕事がハードなのでなかなか時間がつくれません。
  • 仕事・お金:とはいえ100年健康に仕事を続けていける自信もない、貯金も足りない

65歳以上になった時(すでに65歳以上になったひとは現在)仕事をしたいですか?よろしければ理由なども具体的に教えてください。

  • はい:生活、健康のため
  • はい:もちろんです。飯だねでもあり、生きがいであり、楽しみであるので
  • はい:死ぬまで世の中に貢献したいため、65歳以上になったら次世代の教育にも力をそそぎたい
  • いいえ:できれば40代でリタイアしたいです。あとは趣味についやしたいです。ただ、お金も大事なので、働かなければならないと考えています。

将来のお金に対して不安はありますか?よろしければ理由なども具体的に教えてください。

  • はい:本日お話を聞いてやるべき事は分かったが、生活費や年金また身内の病気などの出費に追われて老後のお金をためれるか不安。
  • はい:将来のお金(老後)の必要額や年金制度についてきちんと勉強していないため、漠然とした不安あり
  • はい:いろいろ不安をあおる情報ばかりなので
  • いいえ:働けば問題ない(多少の貯蓄があれば)

その他ご感想や、お仕事などで「キネヅカ」へのご希望があれば、概要をご記入ください。

  • 若者が多く、もりあがった会合でした。ありがとうございます。
  • 今後の更新やイベントも楽しみにしております。いっしょに勉強させて頂けたら嬉しいです
  • サイト応援しています。インタビューたのしみにしています

※コメントでの回答は抜粋になります。

今回の出口氏の明快なトークを聞いて、将来の不安が払拭された方も多いのではないでしょうか。仕事もプライベートも充実させ、生涯現役で活躍するシニアが増えれば、それに続く若い世代もより希望を持って年齢を重ねることができるはずです。

キネヅカではこれからも、読者のみなさんといっしょに仕事や人生について考え、つながりを持てる場を提供していきたいと考えています。

出口治明

文=舩山貴之
写真=阪本勇

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。情報に誤りがあればご報告ください。
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